JTと久光の差

黒鷲旗決勝戦

 黒鷲の決勝で見えたJTと久光の差について。気持ちの問題といってしまえば、それまでなんですが・・・

 黒鷲決勝の久光、際どいボール、おいらが見て明らかにアウトなボールも拾ってました。佐野リョウも拾っていたし、美雪ちゃんも拾っていました。試合中、おいらは「ラッキー、アウトなのに拾ってくれた」、と単純に喜んでたんですがね。でも、久光はきっと、際どいボールは今日は拾っていく、って最初から決めてたんですよ。勝つために!
 大切な決勝、審判のミスジャッジも起こりうる。本当はアウトかもしれないけど、審判がインと宣言するかもしれない。それで1点を失いたくない。それでリズムを狂わせたくない。たぶん、そんな考えで、真鍋監督はアウトしそうなボールでも拾って行けと指示してたんでしょう(勝手に推測w。監督の指示ではなく3枚レシーバー陣の意思統一かもしれません。しかし、アウト気味のボールを拾っても、WSもセンターもちゃんと走り出していたので、チームとしての意思統一は完璧にできていました。)。結果、久光は選手によるボールイン・アウトのジャッジミスによる失点なし。ただし、無理に拾ったことによるキャッチの乱れから、うまく攻撃できず、結果的に失点というのは何点かありました。

 一方のJT。いつも通りの試合運び。リベロのユウが大きな声でキャッチを指示。自分が受ける場合は「イイヨ!」。ほかに拾わせる場合は、「リエ!」「アイ!」「ナツさん!」。JTがアウトとジャッジしたのが
10近くありましたが、そのうち5〜6点、インと審判に判断され(実際にインだったのでしょう)失点しています。あの日の久光なら、拾っていたはずのボールです。
 第5セット、JTモレーノの強烈なスパイクを久光みゆきがレシーブ。ボールはネットを越えてJT側に。そのボールをJTはアウトとジャッジしました。結果はイン。JT、第5セット終盤で決定的な
13点目(14点目かも)を失いました。あのときの、あのボール、久光なら絶対に拾っていたはず。(JTが拾っていたら負けなかったと言ってるわけではありません。選手に戦犯などいない。)

 
日韓戦を見て(JTも久光も同じ相手=興国生命&現代建設相手に戦いました。JTがややもたもたした興国生命相手に、久光は完勝。具体的にはファン・ヨンジュにサーブを集中して、バックアタックを封じた。)、JTと久光の間にはチームの成熟度、戦術の徹底といった面で、まだまだ大きな差があるなぁ、と思いましたが、黒鷲決勝でも、その差はつまるどころか、さらに開いていました。

 いずれにせよ、悔しい負け方でした。1ファンがこんなに悔しいのだから、選手はもっと悔しかったと思います。でも、悔しがるだけじゃなく、しっかり敗因を分析して欲しいんです。
 JTって試合中の状況分析がダメダメでしょ? 黒鷲決勝も(V決勝もだけど)、あれだけケニーが止められているのに、ケニー・ケニー。あと5本多くリエにトスを上げていたら。あと5本多く、センターを使っていたら・・・ 結果論じゃなく、あの試合を見ていたJTファンは、ドシャットを食らい続けるケニーを見て、もっとリエを、もっとセンターを使ってくれ、と思っていたはず。リエが捕まりはじめたら、またケニーを使うとか、方法はあったと思います。あの決勝、リエは最高のスパイクを決めていた。立て続けにシャットを食らうこともなかった。本当に、リエにはあと5本多く、トスを上げて欲しかった。世界のセッターがあげなかったのは、素人にはわからない何かがあったのでしょうけれど・・・
 試合を組み立て、実際にトスを供給したのはセッターだけど、ベンチの試合の読み方、分析力には少々疑問符がつきました。選手は本当に頑張っていただけに残念です。

 負け試合のことを書くと、愚痴になるに決まってるから、書かなかったんだけどね。あと、どんな書き方をしても誰かに負けた責任を押しつけたように受け取る人もいるだろうし。でも個人の責任というか、誰かのミスで負けたわけじゃないんです。我らがJTマーヴェラス、残念ながら負けるべくして負けました。久光とはやはり、経験、戦術、チームの意思統一すべての面で劣っていました。その結果、Vも黒鷲も、久光の後塵を拝することになりました。久光がひとりも勇退者を出さず来期もこのままだとすると、JTが久光越えを果たすためにはたいへんな努力をする必要がありそうです。
 でも、長丁場のV・プレミアリーグで、途中主力メンバーに負傷者を出しながらも準優勝。そして、厳しいスケジュールの中、短期決戦の黒鷲でも準優勝。JTマーヴェラスは昨年までのチームとは異なり、明らかに安定した強さを秘めた好チームに成長してきています。選手層も厚みを増しています。格下相手に取りこぼすなど、昨年のチームの悪いところも少々見られましたが、まだまだ成長途上のチーム。若手も成長著しいですし、キャプテン理江は明らかに相手チームが驚異と感じるほどの大成長を遂げています。将来性豊かな選手もどんどんと入ってきてくれてますし、これからよくなることはあっても、悪くなることはないはず。今年果たせなかった夢に向かって、頑張れJTマーヴェラス!!!





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