近畿総合決勝 東レ・アローズ vs 大阪国際滝井高校

 ようやく近畿総合の写真を整理し終えた。あいかわらずのへっぽこ写真であるが、興味のある方、ご覧いただけるとたいへんありがたい。

(1)
京都橘高校 vs 神戸親和大学
(2)
京都橘高校 vs 三洋電機大阪
(3)
JTマーヴェラス vs OHMI WEEDS 9
(4)東レ・アローズ vs 大阪体育大学
(5)
JTマーヴェラス vs 京都橘大学
(6)
東レ・アローズ vs JTマーヴェラス

大阪国際滝井高校
 第48回近畿総合(近畿6人制バレーボール総合男子・女子選手権大会)の決勝戦は6年連続6回目の優勝を狙う東レ・アローズと、春の高校バレーでの熱戦の記憶も新しい大阪国際滝井高校との一戦となった。
 大阪国際滝井高校は3人セッターという変則チーム。基本的には2セッターだが、もう一人セットアップできる選手がいるという感じである。ただ、セッターとスパイカーの両立というのは、並大抵の努力でできるものではない。彼女らは、他の高校バレー部員の2倍以上の猛練習をしていることは想像に難くない。
 滝井高校は大柄な選手がいるわけでもなく、スーパーエースがいるわけでもないチームである。Vリーグでいうと、岡山シーガルズと似た感じのチームである。雰囲気だけが似ているわけではなく、ユニフォームもそっくりだし、プレイスタイルも似ている。また、ポイントを取ってもセレブレーションしないところも同じである。まさにミニシーガルズと言ったところ。卒業生の多くがシーガルズに入部しているらしく、シーガルズから技術指導を受けているのであろう。
吉田みなみ選手
 Vの強豪東レ・アローズであるが、実はシーガルズにはあまり相性がよくない。高校生相手とはいえ、なめてかかるとひどい目に遭いそうである。東レはVリーグ上位のチームらしく、横綱相撲で完璧に勝ちきることが求められた試合であった。
 ところがふたを開けてみると、結果的には25-1825-1925-23のストレートで東レの勝利に終わったが、横綱相撲にはほど遠く、守備、ことにレシーブに関しては滝井高校に劣るのではないかという試合内容であった。
 滝井高校は、とにかくよく拾った。日本代表のカナ(大山加奈選手)のスパイクでさえ、一度や二度でなく、何度も拾ってつないだ。東レの管野監督はさすがに1度のタイムアウトも取らなかったが、第3セット逆転されたときなどは気が気でなかったはずだ。その第3セット、東レリードの
9-3から11-11に追いつかれて、さらには逆転を食らったのである。3ポイントリードされたときは管野監督も本当にタイムアウトを取りたかっただろうと思う。
 カナやサオリン(木村沙織選手)のスパイクがあまりに拾われるので、大事な選手の気持ちを考慮してベンチに下げた管野監督であるが、あれは高校生だからと、メンバーを落としたのではなく、拾われまくる東レアタッカー陣の心情に配慮したものと断言できる。そのくらい、滝井高校の各選手はレシーブの位置取りに優れ、ワンタッチを取って、拾いつないでいた。
吉田みなみ
 また、ブロックでも大阪国際滝井高校キャプテン、4番吉田みなみ選手を筆頭に、東レの上を行くプレーを見せてくれた。準決勝でJTマーヴェラスが止めることのできなかった、東レのメイ(西脇万里子選手)のブロードを吉田みなみ選手が1枚で止めたのは圧巻であった。また、木村沙織選手のスパイクをこれまた1枚で止めた10番の選手もすばらしかった。メイのブロードが止められた原因の一つにはセッター大山未希選手の平行トスがなってないということもあるが、セッターの安定感でも滝井に軍配を上げたい試合内容だった。
 東レは6年連続、6回目の優勝を飾ったわけであるが、内容的にはまったく褒められた試合ではなかった。セッターの技術はまだまだ発展途上、相手が強くても対応できるが、相手がそこそこだとそれに合わせてしまうと言う欠点は
12th Vリーグから変化なしである。正セッター、小玉佐知子の去った今、東レ・アローズはしばらくもがき苦しむかもしれない。
 この試合の写真は↓にて。
http://homepage.mac.com/duke_togo/48th_ks/PhotoAlbum57.html

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